パワーフレーム工法
バラつかない品質
ニュージーランドの大地で植林され、30年で成木となったパイン材は計画的に伐採されます。一定の長さにカットされたパイン材の丸太を大根のかつら剥きの要領で切削し、ドライヤーでしっかりと乾燥させます。原さ約4mmに切り出された単板は、弱点となる部分が切り落とされ、1枚ごとにその強さが測定されます。強さに応じてランク分けされた単板は、製造する材の性能に合わせて選定されてJWOOD LVLが作られます。
所定の強さを確保できるものだけが選ばれ作られたJWOOD LVLは、内部までしつかりと乾燥し、積層接着することで個々の単板の性能が平均化され、バラツキの少ない安定した品質の構造材を作ることが可能となります。構造用LVL JWOODは、木材固有の弱点を克服した、理想的な木質材料と言えます。
内部までしっかりと乾燥
JWOOD LVLは単板の段階でしっかりと乾燥させるため、内部まで低い含水率を維持できる乾燥材と言えます。無垢材(乾燥材)は断面の周辺は乾燥されていますが、中心部までは乾燥が行き届かず、含水率が高くなっています。一方、JWOOD LVLは周辺部・中心部共に低い含水率を維持し、「平衡含水率」を大きく下回る含水率を内部まで均ーに維持できるため、安定した強度を発揮することができます。
「大気中の平衡含水率とは」
木材は多くの水分を含んでおり、伐採・製材されると木口などから徐々に乾煉が進行し、材の反りや痩せ、割れなどが建築材料として問題になる可能性があります。木材中の水分の量は“含水率”として表され、水分の吸収と排出のバランスが取れる含水率を「平衡含水率」と言います。平衡含水率は季節・気温湿度などによって異なりますが、およそ15%前後と言われており、材料の内部が両い含水率の場合建築後に平衡含水率に向かって乾燥し、反りや痩せが問厖となります。
JWOOD LVLは20枚以上の単板を積層接着することで、含水率の変化による寸法変化を抑えるとともに、乾燥状態から徐々に平衡含水率に近づいていくことで、材同士の噛み合わせはより強固になります。
長期的な寸法安定を実現
住宅の高気密・高断熱化が求められる現在、寸法変化の少ないLVLを用いることは木材の収縮による隙問を作らず、高性能な住宅を長期的に維持することができます。日本独特な四季という気候や湿度の変化にも左右されず、今後何十年という長い間安定した品質の家を維持するためには、構造材や土台に長間安定した品質の家を維持することがとても重要になります。
専用金物による高強度の接合部
住宅に便われる梁は床や屋根の重さを支えます。梁が折れないことが確認されれば、その重さは梁の端部にある金物で支えることになります。特に梁の上に柱や壁が重る場合には、2.0〜3.0t以上もの重さを端部の接合部で支えなくてはなりません。JWOOD工法の接合部は伝統的な在来軸組工法の接合部と比較して、最大耐力で約1.5倍もの強度を発揮しました。接合部が強く、硬いことで骨太な構造体を作ることができるのです。
地震の揺れでもしっかりと釘を保持
木造住宅の耐震性の要である耐力壁のほとんどは、地震に対して釘が抜けないことで抵抗しています。そのため住宅の耐震性には「釘の保持カ」が大きく影響しているのです。JWOOD LVLはベイヒバやベイツガの土台に対しておよそ1.4倍の釘の保持力を発揮しました。釘の保持力が高いJWOOD工法の住宅は大地震やその後の余震でも高い耐震性を維持できるのです。